建設機械に欠かせないアタッチメントとは?基礎知識から長持ちさせるための保管方法まで詳しく解説

建設機械に欠かせないアタッチメントとは?基礎知識から長持ちさせるための保管方法まで詳しく解説

「ショベルのアタッチメントってどんな種類があるの?」「高価だからアタッチメントを長持ちさせたい!」このようなお悩みはありませんか?

この記事では、油圧ショベルのアタッチメントにおける基礎知識から、長持ちさせるための保管方法まで詳しく解説しています。アタッチメントを購入・保存する際は、ぜひ参考にしてください。


建設機械におけるアタッチメントとは?

建設機械におけるアタッチメントとは?

建設機械におけるアタッチメントは、主に油圧ショベルなどの機械のアーム先に取り付けられる付属装置のことを指します。基本となる機械の用途を拡張し、さまざまな作業が可能になります。

たとえば、通常のショベルのアーム先には「バケット」と呼ばれるショベル形のアタッチメントが装着され、土砂の掘削や積み込み作業に使用されますが、アタッチメントを交換することで、異なる種類の作業が実行可能です。

油圧ショベルには、主に以下のバケットがあります。

名称

形状

主な使用用途

幅広バケット

標準より幅が広い

一度に広く穴を掘削できる

狭幅バケット

標準より幅が狭い

側溝の掘削など

スクリーンバケット・スケルトンバケット

バケットが格子状になっている

ふるい作業

トロンメルバケット

回転可能な円筒形の格子

ふるい作業

バケットクラッシャー

バケットに破砕機が付与

瓦礫や岩のすくい、破砕、輸送を同時に行う

法面バケット

幅広、底面がフラット

法面の整地、仕上げ

グラップルバケット

開閉可能なグラップル(爪)

すくい、つかみが可能

土木工事解体

ピラニアバケット

バケット端に開閉する機構がついている

すくい、つかみが可能

土木工事解体


アタッチメントの主な種類

アタッチメントの主な種類

アタッチメントの主な種類には、以下の5つが挙げられます。

  1. フォーク(グラップル)
  2. ブレーカ
  3. スケルトンバスケット
  4. オーガ
  5. クラッシャー

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。


1.フォーク(グラップル)

「フォーク」や「グラップル」と呼ばれるアタッチメントは、建設現場での家屋の解体作業や、資材の運搬、配置、廃棄物の分別などに使用されます。

ものをくわえて持ち上げる形式のため、バケットのすくう動作とは異なり、より対象物を掴んで移動させるのに適した形状です。グラップルは油圧式と機械式の二種類があり、作業の要件に応じて選ばれます。


2.ブレーカ

「ブレーカ」または通称「ハンマー」とも呼ばれるこのアタッチメントは、コンクリートの建造物の解体や、道路工事、採石場での岩石の破砕作業に使用されます。チゼルと呼ばれる杭状の部分が連続的に打撃を加えることで、コンクリートや岩石を破壊します。

油圧や他の動力源によって動くこのアタッチメントは、掘削や破砕作業に非常に効果的です。


3.スケルトンバスケット

スケルトンバスケットは、網目構造のバケットです。解体、プラント、砕石場などさまざまな現場で使用されます。

このバケットは、網目を通じて余分な土砂や小石を除去しながら、必要な大きさの材料だけを選別できるため非常に効率的です。網目のサイズを変えることで、さまざまな材料を効果的にふるい分けることが可能です。


4.オーガ

オーガは、螺旋状のビットを使用して地面に穴を掘るアタッチメントです。この工具は、とくにフェンスの柱や標識の設置など、特定の深さや幅の穴を掘る必要がある作業に適しています。

オーガは掘削効率が非常に高く、整地作業や建設現場での基礎作りにも広く用いられています。


5.クラッシャー

クラッシャーは、コンクリートや鉄筋など硬質な材料を破砕するためのアタッチメントです。大割(クラッシャー)と小割(パクラー)の二種類があります。

大割は大型のコンクリート構造物を解体するのに使用され、小割は大割で処理された材料をさらに細かく砕くのに使われます。とくに小割機には磁石が付いているものもあり、砕いた材料から鉄筋や金属片を分離する機能が付加されています。この機能により、リサイクルが容易になり、建設廃材の処理がより効率的に行える点が特徴です。


アタッチメントの取り付け方法

アタッチメントの取り付け方法

アタッチメント、とくにバケットの交換方法には、安全かつ効率的な手順が必要です。以下は、バケット交換時における一般的なステップです。作業を行う際には、必ず安全装備を着用し、周囲の安全を確認してください。

まずは、ステップ1「準備」です。作業を行う地面が平坦で水平な場所を選び、バケットを地面に接地させます。エンジンを停止し、全ての動作が停止していることを確認してください。

ステップ2は「ピンの取り外し」です。バケットとアームを接続しているピンAとピンBの周辺を清掃します。この際、内部に異物が入らないように注意しましょう。必要な工具を使用して、ピンAとピンBを抜き取ります。ピンを抜く際には、ハンマーの使用を避け、ピンが飛散しないように注意してください。

ステップ3は「バケットの取り外し」です。ピンが抜けたあと、バケットを安全にアームから離します。この時は重量物なので、十分な人員と機材でサポートし、安全第一で作業してください。

ステップ4は「バケットボス部の清掃」です。バケットボス部(ピンが通る部分)を清掃し、新しいバケットのOリングが損傷していないか確認します。損傷がある場合は新品と交換してください。

ステップ5は「新しいバケットの取り付け」です。新しいバケットをアームに位置合わせし、ピンAの穴にアームを、ピンBの穴にはリンクを結合します。Oリングを所定の位置に取り付け、すべてのピンを正しい位置に挿入します。ピンの穴とピンを合わせる際には、指を穴に入れないようにし、目視で確認してください。

ステップ6は「確認とグリースアップ」です。バケットを取り付けたあと、すべての接続部がしっかりと固定されていることを確認し、ピン穴にグリースを塗布して適切な潤滑が行われているかチェックします。

ステップ7は「完了とテスト」です。エンジンを起動し、バケットの動作を軽くテストして、正しく機能することを確認します。

上記の手順を守ることで、バケットの交換作業を安全かつ効率的に行うことができます。周囲の安全に留意し、作業中は適切な保護具を着用してください。


アタッチメントの3つの選び方

アタッチメントの3つの選び方

アタッチメントの選び方には、以下の3つが挙げられます。

  1. 作業内容
  2. アタッチメントサイズと重量
  3. アタッチメントの総額や付属品

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。


1.作業内容

建設機械のアタッチメント選択は、予定されている作業内容に密接に関連しています。たとえば、ブレーカーアタッチメントはコンクリート破砕や岩石破壊に特化しており、効率的な解体作業を可能にします。

一方で、バケットアタッチメントは土砂の掘削、積み込み、移動などの土木作業に適しているアタッチメントです。

作業の特性と要件を理解し、それぞれに適合するアタッチメントを選ぶことが重要です。これにより、作業効率の向上と安全性の確保が可能となります。


2.アタッチメントサイズと重量

アタッチメントのサイズと重量は性能と直接関連していますが、取り付ける機械の能力とも調和させる必要があります。

大きすぎる、または重すぎるアタッチメントは機械に過大な負担をかけ、操作性や安全性を低下させる可能性があります。アタッチメントを選ぶ際は、油圧ショベルのリフティング能力や機械のサイズに合ったものを選ぶことが不可欠です。また、取り付けや取り外しの容易さも考慮する必要があり、作業効率を考慮した選択が求められます。


3.アタッチメントの総額や付属品

アタッチメントの購入を検討する際には、総額と付属品を詳細に確認することが重要です。バケットのような重量物の場合、送料が価格に含まれているかどうかがコストを大きく左右します。

さらに、バケットピンやブッシュ、シムなどの付属品が付属しているかどうかも確認が必要です。これらの部品が別売りの場合は追加コストが発生するため、予算計画において重要な要素となります。


購入とレンタルの違い

購入とレンタルの違い

掘削作業の頻度は、購入かレンタルかを選ぶ際の重要な基準です。頻繁に掘削作業を行う場合は、購入することでコストパフォーマンスが向上し、必要なときにすぐに使える利便性も得られます。

一方、掘削作業が年に数回程度の場合、レンタルを選ぶ方が費用削減につながることがあります。レンタルならば、保管場所の確保やメンテナンスの手間も省けます。

このように、使用頻度を見直し、購入が得かレンタルが得かを慎重に判断することが大切です。


アタッチメントをメンテナンスするポイント

アタッチメントをメンテナンスするポイント

アタッチメントをメンテナンスするポイントには、以下の3つが挙げられます。

  1. すり減り度合い
  2. ピンにガタつきはないか
  3. オイル漏れがないか

ここではそれぞれに分けて解説しますので、詳しくみていきましょう。


1.すり減り度合い

大割機の「圧砕歯」は、最もすり減りやすい部分です。すり減ると噛みこむ力が弱まり、作業効率が低下します。この場合、「肉盛り溶接」を行うことで噛みこむ力を回復できます。

しかし、メンテナンスを怠り使い続けると、圧砕歯が完全になくなり、三角形の材料を溶接する必要が生じる点に注意が必要です。一般的な溶接では耐えられない圧力に耐えるため、材料と土台を溶かし込んで密着させる高度な技術が必要になり、修繕費用も高額になります。

もうひとつのすり減りやすい部分は「鉄筋カッター」です。工具鋼や高速度工具鋼が使われていますが、鉄筋を切り続けると摩耗します。すり減った場合は補修または交換が必要です。メンテナンスを怠ると台座まですり減り、台座の修繕が必要になり、高額な修繕費用がかかります。


2.ピンにガタつきはないか

アタッチメントの取り付け部分や歯の支点となるピンは大きな負担がかかります。アタッチメントにガタつきが出る場合、ピン周りが摩耗している可能性があります。ピンがすり減っている場合、ピンの交換でガタつきは改善するでしょう。

しかし、ピン穴が摩耗している場合はピン穴の再生が必要です。また、フレームが歪んでいる場合もあります。この場合、ピン部分に負荷がかかりガタつきが生じます。軽度な場合はピンの締め込みで対処できますが、フレームの歪みが大きい場合はフレームの修繕が必要です。


3.オイル漏れがないか

圧砕歯を動かす「シリンダー」や「増圧・増速装置」などの油圧部分は、オイル漏れがないかを定期的にチェックすることが重要です。

オイル漏れがある場合は速やかに修理を行いましょう。オイル漏れを放置すると効率が悪化し、最悪の場合は装置が動かなくなってしまうリスクがあります。


長持ちさせるための保管方法

アタッチメントは、必要に応じて付け替えるため、油圧ショベルに取り付けずに保管しておく期間が長くなることがあります。保管において注意すべきポイントは以下の2点です。

まず、「ブレーカーのチゼル(杭)」です。ブレーカーは防水構造になっていますが、チゼルの隙間から内部に水が入り込むことがあります。これにより内部が錆び付くリスクがあります。雨ざらしの場所での保管を避けてください。やむを得ず屋外で保管する場合は、前傾姿勢にしてチゼルが下を向くように置くことで内部への水の侵入を防ぐことが可能です。

次に、「シリンダー」です。圧砕機やグラップルなど油圧シリンダーを利用するアタッチメントは、シリンダーの錆びつきに注意が必要です。大割機の場合、歯を開いてシリンダーロットがシリンダーケース内に収まる状態で保管すると、錆びにくくなります。さらに、長期間保管する際には、ブルーシートで覆い雨から守るなどの工夫をしてアタッチメントが錆びないようにすることが重要です。


まとめ

まとめ

建設現場には欠かせない、アタッチメントの基礎知識から、長持ちさせるための保管方法まで詳しく解説しました。

油圧ショベルのバケットは、粉砕や輸送、ふるい作業など、工事現場における用途のためにアタッチメントを取り替える必要があります。

アタッチメントは基本的に風雨にさらさないことが長持ちする秘訣ですが、野外の作業となるとそれも難しいですよね。チゼルを下に向けておく、ブルーシートで覆うなど、なるべく雨風に晒さないような工夫が必要です。

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